子どもの権利条約とは
子どもの権利条約(児童の権利に関する条約)は、1989年に国連で採択され、翌年国際条約として発効しました。日本は1994年に批准し、158番目の締結国となりました。
子どもを、大人同様に管理を持つ主体とし、大人と対等な存在として認め、子どもの人権を保障するのがこの条約の基本事項です。
子どもの権利条約では、大きく分けて次の4つの子どもの権利を守るように定められています。そして子どもにとっていちばんいいことを実現しようと唱っています。
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生きる権利・・・防げる病気などで命を奪われないこと。病気やけがをしたら治療を受けられることなど
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育つ権利・・・教育を受け、休んだり遊んだりできること。考えや信じることの自由が守られ、自分らしく育つことができることなど。
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守られる権利・・・あらゆる種類の虐待や搾取などから守られること。障害のある子どもや少数民族の子どもなどは特に守られることなど。
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参加する権利・・・自由に意見を表したり、集まってグループをつくったり、自由な活動を行ったりできることなど。 (日本ユニセフ協会HPより抜粋)
つまりこれまで、子どもは大人の管理のもとで保護される対象であると考えられていた子ども観ではない、新しい子ども観が求められているのです。
子どもと大人との新しい関係を作っていくことが求められています。
子どもの権利条約という素晴らしい法律があることを、まだ多くの大人や子どもは知りません。法律を作った大人が子どもたちに伝えていく責務があります。
条約を伝えていく中から新しい子どもと大人との対等な関係がつくられるものと考えています。
チャイルドラインは、この「子どもの権利条約」の精神を基本とした活動を行っています。
特に、条約の第3条にある「子どもの最善の利益」を一番に考え、子どもの話を聴いています。
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子どもをひとりの人間として尊重し、子どもの目線に立って物事を理解する。
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大人の考えを押し付けず、子どもの主体性を尊重する。
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子どもたちが安全で幸せに育つ権利を保障し、推進する。
このことを私たちの活動の基本に置くことで、子どもは社会を共に創るパートナーとして尊重します。
チャイルドラインに関わることは、子どもの声から私たち大人が育てられる場にもなっています。